拙著『ブランド・リレーションシップ』が日本商業学会の2025年学会賞(著書部門・優秀賞)を受賞しました。商業学会の学会賞受賞は、2007年の論文賞、2013年の奨励賞につづき、3度目となりました。ありがとうございました。
受賞理由(2025年6月7日 日本商業学会)
本書は、「消費者 (自己) とブランドの結びつき」を意味する「ブランド・リレーションシップ」について、概念の規定と測定、その先行条件および効果に関する実証分析、さらには実務的活用法の提案までを成し遂げた労作である。
本書は、複雑な概念であるブランド・リレーションシップについて、その要素を独自の切り口によって再構成することで、当該概念の内包と外延を明快に説明している。さらに実証分析においては、(1) ブランドへの態度やセイリエンスと比べて、ブランド・リレーションシップが「競合ブランドからの隔離」という点で固有の強みを有していること、(2) ブランド・リレーションシップのドライバーが、時間の経過とともに変化すること等が報告されている。丹念な実証分析より得られたこれらのファインディングスは、ユニークかつ重要な貢献として高く評価される。
本書は著者の長年にわたるリレーションシップ研究への努力が結実した大著であり、その学術的・実務的インパクトは非常に大きく、優秀賞にふさわしいと判断した。

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